2022年5月20日(金)、磐梯山の麓に位置する会津若松市の河東地区では、AiZ’S-RiCEの田植えが行われました。今年初めてAiZ’S-RiCEに挑戦する生産者を取材しました。
磐梯山の雪解け水が地下水路を経て田んぼを潤す。
春の暖かな日差しの下、新緑が芽吹く会津盆地では、一面の田んぼに水が張られ陽光に照らされていました。今年の冬は会津らしい十分な降雪があり、磐梯山の雪解け水は猪苗代湖を経由して田園を潤しています。今回訪れたのは会津若松市北部、河東地区。足元に目をやると、道路と田の間によく見られる用水路がありません。この地域の一部では猪苗代湖から会津盆地へ流れ出る日橋川の水を、地下に張り巡らされた水路により、各田へ行き渡らせています。
異色の経歴を持つ生産者がAiZ’S-RiCEに挑戦。
今回取材に訪れた加藤さんは、もともと建設会社で現場監督として工事の進捗を見守り、納期とコストを管理してきた経歴を持ちます。その後は野菜農家となり、長年にわたり、ごぼうや里芋など、希少性の高い品種を育てたり、同じ品種でも市場に出回らない時期に出荷したりして高収益化してきたそうです。「ただ言われたことをやるのか。自分で考えながらやるのか。その差は大きいです」と加藤さん。数年まえから稲作も始め、手ごたえをつかんできた経験を活かし、今年いよいよAiZ’S-RiCEに挑戦します。野菜屋がAiZ’S-RiCEをつくったらどうなるのか。期待は高まります。
本当にうまい米に仕上がるのか、自分で確かめたい。
加藤さんが特に重視したのが土地選びです。近くの田の農薬等の影響を受けないよう周囲を自分の土地に囲まれた1区画を選んで、酒粕を含んだ肥料を撒き、地力を高めています。さらに、GPS機能を搭載した田植え機で、位置情報を把握しながら株間や施肥の量を最適化して、育ちのよい苗だけを植えていきます。「1年目の今年はAiZ’S-RiCEの農法に即してとにかくやってみる。その手間暇に見合ったうまい米に仕上がるのか、自分で確かめたいのです。」生産者として、経営者として、数々の農作物と向き合ってきた加藤さんが、どんなAiZ’S-RiCEを育てるのか、これからも追っていきます。
AiZ’S-RiCEをつくる人
稲も人間も同じ。人間が暑いなら、稲だって暑いのです。稲は話せないからこそ、小さな変化に気を配り、稲と対話します。稲にとって何が最良か考え、実践していきます。